人生100年時代といわれる近年、この8年で「50代の転職」が増加傾向にあります。
50代の転職が増えている理由はさまざまあります。
- もっと長く働ける環境に移りたい
- 自身の体調不良
- 親の介護
- いまの会社から早期退職を求められた
もちろん50代の転職は20代、30代の転職とは大きく異なり、求人件数や企業側から求められるスキルの高さなど限られた中での転職活動となりとても厳しくなります。
とはえい、まだまだ続くビジネスパーソン人生を充実したものにしていくために転職を考え、転職成功している50代が増えているのも事実です。
ちょっと前の記事だが「50代の転職」について記事だ。この8年で1.8倍に増えているんだ。https://t.co/iAorO9krMj
— 転職コンサル山田 (@tenshokuz) October 13, 2019
ということで今回は、失敗しない50代の転職のために必要なポイントを紹介します。
50歳の転職者が増加中!「35歳転職の壁」「50代は転職無理」はもう古い
以前は「35歳転職の壁」「40代転職は限界」と言われていましたが、いまは過去の話となりつつあり、50代の求人情報が増えてきました。
日本全体が人手不足であるため、管理職を任せられる経験の多い50代の採用率も上がっています。
マネジメント層は人材不足
経験豊富な組織マネジメントができる人材不足に悩んでいる企業が増えています。
この背景として、若きベンチャー企業が増えているもののビジネス経験豊富なマネジメント層いない企業が増えています。

それらの理由から、伸びている企業では管理職を任せられる世代の人材不足を中途採用で埋めようとしているのです。
50代転職なら「キャリア寿命」を延ばせる!
大手企業では役職定年や定年退職があり、指定の年齢を超えると収入を一定に保つことができなくなることが多いです。
雇用延長ができる場合もありますが、長くて65歳ではないでしょうか。人生100年時代と言われている昨今残りの35年を年金だけに頼ることはあまりにも不安です。
そんな中50代はさまざまな経験やスキルを持っているため、人材不足になりやすい伸びている中小企業やベンチャー企業にとって魅力的な人材です。
また中小企業やベンチャー企業では役職定年などを設けていないところも多く、50代でも一定の役職を維持することができます。
年収が下がるかもしれませんが、キャリア寿命を延ばせる点は魅力的と言えます。
50代で大企業→ベンチャー 若い会社への転職者が増加中
大企業からベンチャー企業へ転職する50代が増えています。
ベンチャー企業は人材や経験などこれから培っていかなければなりません。
50代での転職希望者は、今まで培ってきたノウハウ・経験を若いベンチャー企業で生かすことができます。
若い世代では経験していないこともありますので、ベンチャー企業は自社を成長させるための経験を持つ人材を求めています。
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50代の転職でおすすめの転職方法は
転職活動と言っても「転職サイト」「転職エージェント」「ヘッドハンティング」「知人の紹介」などさまざまな方法があります。
50代におすすめの転職方法を学ぶことは有効です。
転職サイトは「若者向け」 長期化するケースも
リクナビNEXTやマイナビ転職といった「転職サイト」はたくさんの会社が求人を出していますが、気軽に登録できる反面、50代の限られた条件での転職活動にはあまり向いていません。

ただ、求人情報が多くあるので「50代の採用実績あり」の求人ももちろんあります。
縁故や紹介がまったく無い状態で心機一転の転職活動なら登録してみるのもありです。
おすすめは50代転職に強い「転職エージェント」
50代からの転職はでもっともおすすめなのは50代にも強い転職エージェントです。
50代の求人募集は少ないので、幅広い求人を持つ転職サイトに複数登録して情報をかき集めるよりも効率的に求人募集を集められます。

ただし転職エージェントといってもさまざまあります。
たとえばマイナビエージェントは20代におすすめの転職エージェントです。有名なリクルートエージェントやdodaは全世代におすすめの転職エージェントですが、50代に特段強いかというとそういうわけではありません。
たとえば50代に強い転職エージェントとして「
JACリクルートメント
」といった転職エージェントもあります(東証一部上場企業)。
【公式サイト】
http://www.jac-recruitment.jp
こういった
JACリクルートメント
のように40代・50代のマネジメント層に強い転職エージェントを利用するのは今や必須です。


JACリクルートメント取引実績企業一覧(公式サイトより)
転職エージェント一覧
キャリアタイプ別におすすめの転職エージェントを紹介しています。
ハローワークは50代の求職情報は少なく倍率が高い・ブラック企業も多い
ハローワークは50代の求人情報が少ないため、応募倍率が高くなりやすいです。
また「50代未経験でもOK」という会社ブラック企業も多くなりやすいので要注意です。
雇用保険(失業手当)の関係で登録して見てみるのは良いですが、転職エージェント・転職サイトでの転職活動をがんばりましょう。
理想は知人の「紹介」や「縁故」「人脈」「ヘッドハンティング」で
転職サイトや転職エージェントの利用も有効ですが、50代でゼロからの転職活動は相当厳しいのが現状です。
50代ともなるとさまざまな業種や企業で働く知人が多いと思います。なかには経営者や経営幹部になっている友人・知人も多いはず。
本来50代の転職ともなると、知人からの紹介や引き抜き、ヘッドハンティングでの転職が理想です。
企業側も社員や経営幹部からの紹介という安心感がありますので、面接で性格や人格を確認するような質問を省けますしより実務的な話を中心に面接できます。

50代から転職で知人へ紹介をお願いすることは重要ですが、紹介者が信頼を失うようなことや、迷惑のかかる行為はしないように細心の注意を払わなければなりません。
ヘッドハンティングについて
ヘッドハンティングの注意点とメリットを解説しています。
50代の転職で求められるものは
50代の転職で求められるものは、会社を成長させることができる人材かどうかです。
それは業務を行う上で必要なスキルや経験だけでなく、社内の人間関係を円滑にできるヒューマンスキルも含まれます。
ここでは50代の転職活動で重要なスキルやポイントを紹介します。
「即戦力」は30代まで 50代でほしいのはマネジメント力
30代までは即戦力としての人材を求めていますが、40代・50代に求める人材はマネジメント力の高い人材です。
幹部としての役割を求めていることも多く、経営的な視点を持ち企業の成長に貢献できる人材を求めています。
他にはない本当の人脈
50代にもなると若い頃一緒に仕事していた仲間や学生時代の友人が、大手企業の幹部や役員になっていることもあるでしょう。
また前職の取引先の幹部で良くしてもらっていた人とつながりもあるでしょう。
このような「その人」ならでは本当の人脈をもっているとやはり転職市場では強いです。
もちろん「名刺交換したことある」レベルや「ちょっと知り合い」レベルでは、人脈とは言えませんが、なんらか繋がりを持っているというのは強みでもあります。
汎用性の高いポータブルスキルは高評価
ポータブルスキルとは、コミュニケーション力や人間力などに例えられるもので、履歴書には書けない個人特有のスキルです。
専門スキルではないので、仕事の種類に関係なく生かすことができる、汎用性の高いポータブルスキルを持つ人はどんな職場にも適応でき、部署異動も可能なため高評価を受けやすいです。
スキルより「人柄重視」が好まれることも
専門的なスキルよりも、人柄を重視することがあります。
コミュニケーションスキルなどのヒューマンスキルが高い人は、業務を円滑に行う上で重要です。
専門的な知識やスキルが不足していたとしても、社内環境の改善を期待され、人柄重視で採用されることもあります。
未経験でも「素直」で責任感があれば評価ポイントに
50代の未経験者は、社員にとって扱いにくい存在になりやすいです。
指摘や注意を素直に受け入れ、責任を持って仕事をやり遂げることは、50代の新入社員には必須項目と言えます。
未経験でも「素直」で責任感があれば、入社後も社内の雰囲気を崩すことなく戦力になるだろうという評価ポイントにつながります。
50代の転職 求人への応募のときに見るべきポイント
50代の転職は、最後の転職と思って活動している人が多いです。
絶対に失敗したくないと思いますので最低限確認したい「50代の転職で応募時の見るべきポイント」について紹介します。
職場の年齢層は?若手中心の会社の採用は厳しい
応募前に必ず確認しておきたいことは、職場の年齢層です。
若手中心の会社は、若い人を集めている場合もありますし、仕事内容が若手向きで「ある程度の年齢になると辞めてしまう」場合もあります。
そういったことからも自分に近い年齢層が多いと働きやすい環境である可能性が高いです。
欲張りは転職失敗の最大の原因!条件は「求めすぎない」
50代の転職では、条件を多くつけると転職に失敗する可能性があります。
すべての条件を満たす会社はなかなか見つかりませんし、もし見つかったとしても採用されるかはわかりません。
絶対に譲れないという条件だけに絞って、転職先を探すようにしましょう。
正社員以外の選択肢もさがしてみる
正社員としての採用がないが、非正社員としてなら自分の希望条件に近い会社があった場合、妥協することも一つの手です。
非正社員として採用してもらい、正社員を目指すという方法があります。
応募段階で、正社員になれることはあるかなど確認し、検討してみてはいかかでしょうか。
50代の転職で考えられるリスク
転職は年齢層に関わらず、さまざまなリスクがあります。
「年収が下がる可能性」はどの世代にも考えられますが、「家族の反対」や「転職先が決まらない」などは年齢層が上がるにつれて起こり得るリスクです。
ここでは、50代の転職で考えられるリスクを紹介します。
リスク1:目先の年収が下がるケースが多い
目先の年収が下がるケースが多いです。
役職定年制度のある企業は、55歳と設定されていることが多いです。
50代前半までが年収のピークと言えます。転職後に同等の役職や待遇を約束されていれば、年収が下がる可能性は低いですが、そうでない場合は、ほぼ年収がダウンすることを覚悟しましょう。
しかし働き続けることで年収は上がっていきますので、スタートが低かったとしても長い目で見ることが大切です。
年収ダウンでも転職成功?
一時的に年収が下がっても成功と言える転職もあるんです。
リスク2:差がはっきり出る「すぐ決まる人」と「思った以上に長引く人」
すぐに内定がもらえる人と転職活動が長引く人の差は、はっきりと出ます。
原因の一つに転職条件が多すぎることがあげられ、年収や役職などの待遇、勤務地、勤務時間など、いろいろな条件を提示すると、それだけ求人の幅が狭くなります。
50代の求人は他の世代に比べて少ないですので、条件が多いほど転職成功率も下がっていくでしょう。
リスク3:正社員→非正規社員になってしまうことも
50代の転職では正規社員から非正規社員になってしまうこともあります。
そうなると年収は大幅に落ちてしまいますが、働ける期間は伸びる可能性があります。
転職をする際に何を重視するかをよく検討し、非正規社員での採用を提示された場合は、そのメリットとデメリットを明確にしましょう。
リスク4:家族の理解が得られない
50代での転職はさまざまなリスクがあります。
子供がいる家庭では大学受験などお金のかかる時期と重なることが多いですので、金銭的な問題で家族の理解が得られない可能性があります。
また50代という年齢から体力や適応力の低下は否めないため、転職し新しい環境に慣れるということ自体に家族が不安を感じることもあります。

嫁ブロックについて
嫁ブロックにならないよう日々家族とは仕事・転職について話しておきましょう。
リスク5:採用が決まらず自信喪失することも
50代の転職では採用がなかなか決まらず、自信を喪失することもあります。
求人数が少なくなる上に、採用条件も厳しくなる傾向にあるので「すぐには決まらないから気長に続けよう」という気持ちが大切です。
50代の転職 企業が敬遠しがちな50代とは
なかなか内定をもらえない人は、企業が内定を出さない何らかの理由があるのかもしれません。
自分のスキルや経験を充分にアピールできていなかったり、条件が多すぎたりしている可能性があります。
ここでは50代の転職で企業が敬遠しがちな人について紹介します。
「すぐ内定をもらえる人」と「転職活動が長期化する人」の差は何!?
プライドが高く、退職理由に会社の不満を面接で話すような人は、企業が敬遠しがちな人です。
面接でそういった傲慢な態度が出る人は、まず採用されないでしょう。ある程度の自信を示すことは重要ですが、客観的な視点で自分のスキルを伝えるようにすると信頼性は上がります。
また条件が多すぎることも、転職活動が長期化する原因の1つです。
譲れない条件のみに絞って、転職活動をすることで応募できる企業も増えるため、内定をもらいやすいです。
スキルは魅力的だけど…その会社が必要とするスペックがない
50代では若手にはない経験やスキルを持っている人が多いです。
しかしその会社に必要とされるスペックがあるかどうかは重要な点です。
さまざまなスキルを持ち合わせていても、スペックが満たされていないと即戦力としては魅力が半減します。
その会社に必要なスキルが、ある程度のスペックを満たしているかを判断することは、転職活動において非常に重要です。

面接で印象が悪いと人間性に難あり?!と判断されることも
面接で重要視される点は、ヒューマンスキルです。
- 人と接するためのコミュニケーション能力
- 自分の魅力を伝えるプレゼンテーション能力
などを面接では確認し、これらがある程度備わっていることを期待しています。
面接の段階でこれらに問題があると、印象が悪く、人間性に難があるのではないか?自社で活躍してもらえないのではないか?と思われても仕方ありません。
面接対策について
転職の最終面接対策についてまとめた記事も参考にしてくだしあ。
50代の転職 まとめ
50代の転職を成功させるためには、まず自分のスキルや経験、スペックを棚卸して、自分のアピールポイントを見つけることです。
同時に求人情報を効率的になるべく多く集めることで、採用率を上げることができます。
求人情報を探す際、希望条件は最低限に絞り、自分が本当に必要な条件だけを残すことが重要です。
転職エージェントはそれらの作業を効率よくサポートしてくれますので、50代で転職する場合は転職エージェントへの登録をオススメします。
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